羽毛布団、羽毛布団リフォーム6/1価格改定

スモールフェザーの多いダウナ羽毛布団 なぜ?

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いつもと違うダウナ羽毛布団

東京のお客さまからお預りしたダウナ羽毛布団の中を開けてみました。なんかやたらに大きめのスモールフェザーが多いのです。ダウナのダウン率は95%と聞いておりましたし、今までの経験でもスモールフェザーが入っていても数センチ程度のものがほとんどでした。

解体していくと冒頭の画像のようにスモールフェザーがかなり混入しています。目視ですが、ダウン率は良くて85~90%というところでしょう。

スモールフェザーは長さが6.5cm未満のものとJISで定義されています。ただ一般的にダウン93%以上の羽毛だと大きくても5cmで数センチというものがほとんどです。マザーグースクラスだとスモールフェザーは非常に少なく、ただ、成熟している鳥のせいもあって、時々5cmぐらいの大きめのスモールフェザーが見つかることがありますが、布団1枚でせいぜい10個もあるかどうかでしょう。ところが今回のダウナ羽毛布団はかなり混入率が高いのです。

飼育期間が短い低級なダウンの場合は、スモールフェザーも小さく、未成熟ダウンが目立ちます。

充填された羽毛の量はシングルサイズで1,150g

解体前と解体後の重量差を図ってみたら、充填されていた羽毛は約1,150gなので、リフォームで持ち込まれるダウナに多い1,050g入り(現バージョンでは960g)に比べると約10%多い羽毛が入っていました。羽毛の量が多いということは、羽毛の嵩が少ない=品質が劣るということです。

原因は不明です。推測ですが、販売されていたロットで違うものが使われていた、セール品などの別バージョンであったなどが考えられます。

2023.7 追記

ダブルサイズで実質1,530g入り(通常は1,240g)というダウナ羽毛布団のリフォームを行ないました。このお客様の場合、襟元だけマザーグースを追加という後加工をされていましたが、かなり大きめのラージフェザーを含むスモールフェザーが混入していました。こちらも、原因は不明です。

選別工程でスモールフェザーを取り除く

Lorch社 羽毛リフレッシュマシンの選別機

リフォーム工程では洗浄・乾燥・除塵が終わった羽毛は、選別工程に移ります。これがLorch社羽毛リフレッシュマシンの特徴で、画像にあるように左側の部屋の羽毛を風で送って右側の部屋に移すのです。この風量を調節することで、重いスモールフェザーや、ゴミを取り除くのです。

時間はかかりますが、より良い羽毛を選ぶことができます。

選別工程(ソーティング)

今回は、結構多く混ざっていたスモールフェザーを選別工程でできるだけ取り除き、その分足し羽毛を多めにして、仕上げることができました。

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