羽毛布団リフォーム:快眠のための側生地の選び方

オリジナル100番手平織り SB100 中厚仕上げ 5×6マスキルティング
目次

羽毛布団は側生地の選び方で、寝心地が変わるので
リフォームする際には、快眠のためにこだわって選びたい

「側生地って何を選んでも一緒でしょ?」 いえいえ、側生地の選び方で仕上がりの風合いや、なにより実際の使用感が全く異なります。また、キルティング方法によって、仕上がりの厚み=保温力が異なります。快適な眠りのためには、使う人の体質や好みに合わせた生地の選択が必要なのです。

綿100%生地が一番、ポリエステル混は避ける

これは迷う余地が全くありません。ポリエステル混は通気性が悪いので、軽く仕上がりますが、蒸れやすい羽毛布団になってしまいます。一般に、リフォームで持ち込まれる羽毛布団の多くが綿100%の生地ですから、ポリエステル混の生地でリフォームをすると、寝心地が低下してしまいます。

綿100%で軽くて通気性の良い生地を選びます。綿100%でも、生地が重いと湿気を多く吸うのでできるだけ軽い(100g/㎡以下)方がいいのです。

サテンか平織か

サテンは朱子織といい、光沢のあるソフトな仕上げになります。平織(バティスト)は最初の仕上がりは少し固めですが、サテンより軽い生地に仕上がり、洗濯しても生地が安定しています。通気性が比較的に良いのも平織の特徴です。

サテン織は光沢がありソフト

平織は軽量で洗っても安定している

軽さと通気性を優先するなら平織(バティスト)

羽毛布団本来の良さを味わうのであれば、平織の方がおすすめです。代謝量の大きいお子さんや暑がりの方は側の乾きも早く通気性にも優れている平織が適しています。眠りのプロショップSawadaでは基本的に平織生地を推奨しています。

ただ、一般的な平織は使い始めにカサカサというペーパーノイズが気になる場合があります。当店オリジナルの平織り生地SB100とSB80はカサカサ音がほとんどない、ソフトな仕上げにしています。ドイツWeidmann社から輸入している平織り生地もMagic Touchという仕上げ加工をしています。

羽毛の先進国ヨーロッパでは平織(バティスト)が一般的です。平織の方が羽毛の良さを活かせるからです。

柔らかさを優先するならサテン

サテンは光沢があって柔らかく仕上がっているので、しっとりとしった柔らかさを優先するならサテン生地です。高齢のお客様などは、音があまりしないサテン生地の方が無難です。

ただ、サテンは平織りに比べて生地の重量が増えることと、通気性を抑えたものがほとんどなので、羽毛布団自体の性能という点ではデメリットが多い織り方です。

例えば SB100(100番手平織 重量85g/㎡ 通気度3.5cc)であるのに対し、WS8800(80番手サテン 重量114g/㎡ 通気度1.7cc)という違いがあります。

細番手の方が軽量で上質

綿番手は糸の太さを表します。羽毛布団の生地で使われるのは40番手~120番手ですが、一般的には普及品で60番手、中級品で80番手、高級品は100~120番手になります。数字が大きいほど高級で細い糸になり、生地も軽く仕上がります。最近では少なくなりましたが、「双糸」を使った場合は2本の糸をより合わせて1本の糸にしますので、例えば140番手双糸という場合は70番手と同じ太さということになります。

眠りのプロショップSawadaでは基本的に80番手以上の生地を推奨しています。

当店でおすすめしている生地(全て綿100%)

織り方品番糸番手Ne生地重量/㎡通気度cc/sシングル側価格(税込)
サテン
朱子織
AD20012094g1.588,000円
SE1014100/140101g1.138,500円
WS880080114g1.724,200円
ツイル
綾織
TN5450/40137g1.416,500円
バティスト
平織
TE270120/15069g6.088,000円
TE20011075g5.066,000円
SB10010085g3.549,500円
TE135G8090g3.533,000円
SB808094g2.622,000円

一般的な80番手で比較すると、サテンは重量が114g/㎡ですが、平織だと94g/㎡と20%近く軽量になります。市場では超長綿60サテンとして、中国製の側生地を使ったリフォームが多いのですが、その場合は135~140g/㎡と重めの重量になります。

おすすめ1:SB100 当店オリジナル100番手超軽量平織

ヨーロッパ製の軽くて通気性の良い側生地を国産で実現しようとした当店オリジナル生地です。100番手平織生地をソフト加工のカムフィット加工を2回、椿オイル仕上げ加工を加え、通気度3.5cc(現ロット ロットにより若干ばらつきがでます)と国産生地では最も通気性の高い仕上げにした、超軽量85g/㎡の生地です。

通気性が良いため、比較的状態の良いグースダウンの羽毛布団のリフォームに適しています。ダウナなどヨーロッパで作られた羽毛布団のリフォームにも最適です。丸洗いに対応しています。

完全立体キルト オプションについて

TE270、TE200、AD200につきましては、完全立体キルト縫製になっており、マス目間の羽毛の移動がない高級仕上げです。SB100、TE135G、SB8080の生地につきましては、オプションでお選びいただけます。
なお、シングルで500~600g程度の合掛け仕上げの場合は4cmマチの立体キルトが基本ですが、この場合は完全立体キルトはできません。ご希望の場合は7cmマチで仕上げることになります。

おすすめ2:TE135G Weidmann社オーガニックコットン軽量80平織生地

ドイツWeidmann社のオーガニックコットン(無農薬有機栽培綿)を使った軽量平織生地です。GOTS(Global Organic Textile Standard)認証を得ており、安全で地球環境にも優しい生地です。オーガニックコットンで80番手の糸を紡績するのはなかなかハードルが高く、現時点で最も最軽量の生地です。

90g/㎡と超軽量で通気度も3.5ccとヨーロッパの標準以上のスペックです。225cm巾生地を使用しているのでセミダブルより広幅の羽毛布団でも、巾接ぎがありません。

オーガニックコットンの糸のせいか、当初は少しペーパーノイズが残ります。

おすすめ3:SB80 当店オリジナル軽量80平織生地

ヨーロッパの生地を目標にした生地で、94g/㎡と超軽量。超長綿80番手の平織を当店オリジナルのシルクプロティン加工を施しました。従前よりさらに柔らかくしっとりした仕上がりになっています。通気度も2.6ccと20%アップしました。バランスが非常に良いので、ダックダウンの羽毛布団にも十分使えます。80番手で60番手サテン並みのお手頃な価格も魅力です。、丸洗いに対応しています。

丸洗い対応とウォッシャブルの違い:ウォッシャブルの場合はコインランドリーなどで洗うことも可能ですが、丸洗い対応だとコインランドリーのようなストレスの強い洗い方は避けていただいた方が無難です。専用も羽毛布団丸洗いサービス、もしくは家庭で押し洗い(タンブラー禁止)であれば問題なく対応できます。

ヨーロッパ産TE270とTE200はアイダーかステッキーダウンのリフォームに

ドイツWeidmann社の最軽量生地TE270(69g/㎡) と TE200(75g/㎡)の両生地は通気度が5.0cc以上ありますので、通常はアイダーダウンやステッキーダウンのような絡みの強い手選別の羽毛ふとんのリフォーム用です。

TE200だと良質のマザーグースでも使うことができます。大塚家具のダウナ羽毛布団に使われている生地の風合いに最も近いのがTE200です。(TE200のスペック―110番手 75g/㎡は、81/90番手 86g/㎡のダウナよりはるかに上質です)

体質に合わせたキルティングを選ぶ

キルティングの選択についてはこちらを

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