
羽毛布団は側生地の選び方で、寝心地が変わるので快眠のためには、こだわって選びたい
「側生地って何を選んでも一緒でしょ?」 いえいえ、側生地の選び方で仕上がりの風合いや、なにより実際の使用感が全く異なります。また、キルティング方法によって、仕上がりの厚み=保温力が異なります。快適な眠りのためには、使う人の体質や好みに合わせた生地の選択が必要なのです。
綿100%生地が一番、ポリエステル混は避ける
これは迷う余地が全くありません。ポリエステル混は通気性が悪いので、軽く仕上がりますが、蒸れやすい羽毛布団になってしまいます。一般に、リフォームで持ち込まれる羽毛布団の多くが綿100%の生地ですから、ポリエステル混の生地でリフォームをすると、寝心地が低下してしまいます。
面100%で軽くて通気性の良い生地を選びます。
サテンか平織か
サテンは朱子織といい、光沢のあるソフトな仕上げになります。平織(バティスト)は最初の仕上がりは少し固めですが、サテンより軽い生地に仕上がり、洗濯しても生地が安定しています。通気性が比較的に良いのも平織の特徴です。

サテン織り 光沢がありソフト

平織 軽量で通気性が良い、少し硬い
軽さと通気性を優先するなら平織(バティスト)
羽毛布団本来の良さを味わうのであれば、平織の方がおすすめです。ただ、平織は使い始めにカサカサというペーパーノイズが気になる場合があります。これが気になる方はサテンの方が無難です。代謝量の大きいお子さんや暑がりの方は側の乾きも早く通気性にも優れている平織がおあすすめです。
柔らかさを優先するならサテン
サテンは光沢があって柔らかく仕上がっているので、柔らかさを優先するならサテン生地です。高齢のお客様などは、音があまりしないサテン生地の方が無難です。
細番手の方が軽量で上質
綿番手は糸の太さを表します。羽毛布団の生地で使われるのは40番手~120番手ですが、一般的には普及品で60番手、中級品で80番手、高級品は100~120番手になります。数字が大きいほど高級で細い糸になり、生地も軽く仕上がります。最近では少なくなりましたが、「双糸」を使った場合は2本の糸をより合わせて1本の糸にしますので、例えば140番手双糸という場合は70番手と同じ太さということになります。
眠りのプロショップSawadaでは基本的に80番手以上の生地を推奨しています。
当店でおすすめしている生地(全て綿100%)
織り方 | 品番 | 糸番手 | 生地重量 | 通気度 | シングル側税込価格 |
サテン | AD200 | 120番手 | 94g/㎡ | 1.5cc/s | 88,000円 |
SE1014 | 100/140番手 | 101g/㎡ | 1.1cc/s | 38,500円 | |
WS8800 | 80番手 | 114g/㎡ | 1.7cc/s | 24,200円 | |
S60 | 60番手 | 136g/㎡ | 1.3cc/s | 18,700円 | |
ツイル (綾織) | TN54 | 50/40番手 | 137g/㎡ | 1.4cc/s | 16,500円 |
バティスト | TE270 | 120/150番手 | 69g/㎡ | 6.0cc/s | 88,000円 |
TE200 | 110番手 | 75g/㎡ | 5.0cc/s | 66,000円 | |
S9100 | 100番手 | 85g/㎡ | 3.2cc/s | 35,200円 | |
SB8080 | 80番手 | 94g/㎡ | 2.6cc/s | 22,000円 |
S9100、SB8080はマス目間の移動がない完全立体キルトもお選びいただけます。シングル+5,500円になります。
一般的な80番手で比較すると、サテンは重量が114g/㎡ですが、平織だと94g/㎡と20%近く軽量になります。市場では超長綿60サテンとして、中国製の側生地を使ったリフォームが多いのですが、その場合は135~140g/㎡と重めの重量になります。
おすすめ1:S9100 当店オリジナル100番手超軽量平織
ヨーロッパ製の軽くて通気性の良い側生地を国産で実現しようとした当店オリジナル生地です。100番手平織生地をソフト加工のカムフィット加工を2回、椿オイル仕上げ加工を加え、通気度3.2cc(現ロット ロットにより3.2~3.5とばらつきがでます)と国産生地では最も通気性の高い仕上げにした、超軽量85g/㎡の生地です。
通気性が良いため、比較的状態の良いグースダウンの羽毛布団のリフォームに適しています。ダウナなどヨーロッパで作られた羽毛布団のリフォームにも最適です。丸洗いに対応しています。
完全立体キルト オプションについて
TE270、TE200、AD200につきましては、完全立体キルト縫製になっており、マス目間の羽毛の移動がない高級仕上げです。S9100、SB8080の生地につきましては、オプションでお選びいただけます。
なお、シングルで500~600g程度の合掛け仕上げの場合は4cmマチの立体キルトが基本ですが、この場合は完全立体キルトはできません。ご希望の場合は7cmマチで仕上げることになります。

おすすめ2:SB8080 当店オリジナル軽量80平織生地
こちらもヨーロッパの生地を目標にした生地で、94g/㎡と超軽量。超長綿80番手の平織を当店オリジナルのシルクプロティン加工を施しました。従前よりさらに柔らかくしっとりした仕上がりになっています。通気度も2.6ccと20%アップしました。バランスが非常に良いので、ダックダウンの羽毛布団にも十分使えます。80番手で60番手サテン並みのお手頃な価格も魅力です。、丸洗いに対応しています。
丸洗い対応とウォッシャブルの違い:ウォッシャブルの場合はコインランドリーなどで洗うことも可能ですが、丸洗い対応だとコインランドリーのようなストレスの強い洗い方は避けていただいた方が無難です。専用も羽毛布団丸洗いサービス、もしくは家庭で押し洗い(タンブラー禁止)であれば問題なく対応できます。
おすすめ3:WS8800 ウォッシャブル80サテン
一般に多く出回る60番手より15%軽量な114g/㎡。家庭洗濯も可能なウォッシャブル加工をした、スーピマ超長綿を使ったサテン生地です。通気度もサテン生地の中では比較的良好です。
ヨーロッパ産TE270とTE200はアイダーかステッキーダウンのリフォームに
ドイツWeidmann社の最軽量生地TE270(69g/㎡) と TE200(75g/㎡)の両生地は通気度が5.0cc以上ありますので、通常はアイダーダウンやステッキーダウンのような絡みの強い手選別の羽毛ふとんのリフォーム用です。
TE200だと良質のマザーグースでも使うことができます。大塚家具のダウナ羽毛布団に使われている生地の風合いに最も近いのがTE200です。(TE200のスペック―110番手 75g/㎡は、81/90番手 86g/㎡のダウナよりはるかに上質です)
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