羽毛布団のリフォーム:布団サイズを変更する

S9100 変形5×5マスキルティング シングルサイズ 羽毛充填中
目次

羽毛布団はリフォーム(打直し・仕立直し)する際に
元のサイズと異なるサイズに仕上げることができます

羽毛布団のリフォームは1度羽毛を取りだして洗います。「ダブルサイズは使わないので、シングルサイズに」など、羽毛をうまく利用して必要なサイズの羽毛布団に仕立て直すことができます。

どれぐらいの金額になるかを、標準の軽量側生地SB8080(80番手平織 重量94g/㎡ 通気度2.6㏄)を使った場合の概算の見込み金額を出しております。もちろん、元の羽毛がしっかりしていたり、側生地が軽くなれば必要な羽毛の量は減りますので、あくまで参考価格としてください。

一般的なリフォームでは綿100%の側生地は60番手サテン(重量136g/㎡)、もしくは80番手サテン(重量114g/㎡)を使うことがほとんどです。最高級の100番手サテンでも重量は99~101g/㎡あります。生地が重いと、羽毛が押されるために、より多くの羽毛を充填しなければなりません。

当社のオリジナル生地SB8080は、非常に軽くてソフトで、リフォームには最適な側生地なのです。

眠りのプロショップSawada-快眠寝...
オリジナル羽毛布団生地、SB8080の出来が良い 眠りのプロショップSawadaオリジナルの羽毛布団用生地SB8080は一般に出回っているサテン生地に比べ、軽く、通気性が良いために羽毛の良さを最大限に活かすことができます。...

A:ダブルサイズをシングルサイズに変えたい

最も多いのが、ダブルサイズを二人で使っていたが、シングルにサイズに変更したいというケースです。この場合ダブルサイズの羽毛量を洗浄除塵しても、シングル1枚を作るに十分な羽毛の量が残る場合がほとんどですから、足し羽毛は不要です。

超長綿80平織軽量羽毛布団側(22,000円)+リフォーム加工賃ダブル→シングル(18,700円)足し羽毛不要 合計 40,700円(税込)が1つの目安です。

羽毛の量が十分にあっても、足し羽毛をする方が良い場合があります

一般的にダブルサイズの羽毛布団に充填されている羽毛は1.6~1.8kg。これを洗浄・除塵すると約20%減るとして1.3~1.45kgなので、基本的には足し羽毛は不要になります。元の羽毛がある程度ふっくらしているのであれば問題ありません。

ところが、古い羽毛布団の場合、リフレッシュした羽毛だけでは弾力性が不足する場合があります。このような場合は、分別工程の基準を厳しくして30%程度を取り除き、そこへ200g程度の足し羽毛をすることをおすすめしています。

ただ、実際にこのようなケースに該当するのは、お持ち込みいただく羽毛布団の5~10%程度です。ほとんどの場合は、足し羽毛は不要となります。お持ち込みいただいた羽毛の良し悪しをチェックしながら、お客様に最適と思われるご提案を差上げますので、お気軽にご相談ください。

B:クイーンサイズをシングル2枚に仕立て替えしたい

夫婦が使っていたクイーンサイズ(あるいはダブルサイズ)の羽毛布団を、シングル2枚に仕上げたい場合です。この場合は2通りの方法があります。

B-1:クィーンサイズの羽毛を均等にシングル2枚に仕上げる

例えばクイーンサイズの羽毛量を2.0kgとした場合、洗浄除塵で20%ダウンの1.6kgになるとします。 これを1/2にすると0.8kgずつです。普通厚に仕上げる場合、SB8080生地に1.2~1.3kg羽毛を充填しますので、それぞれに0.4~0.5kg、計0.8~1.0kgの足し羽毛が必要です。 全体重量の40%近い新品羽毛を足すため、次回10年後のリフォームも可能になってきます。

超長綿80平織軽量羽毛布団側(22,000円×2枚)+リフォーム加工賃クイーン→シングル2枚(20,900円)+足し羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×1.0kgの場合) 合計で104,900円(税込)が目安です。中厚仕上げだと足し羽毛の量が減ります。

B-2:クイーンサイズをシングル1枚に、新たに1枚新品購入

クィーンサイズの羽毛の状態があまり良くなくて、次のリフォームが難しいような場合は、シングル1枚を作り、新たにシングルの新品を購入します。そのことにより、新品の羽毛は次回のリフォームが可能になりますので、コスト的に有利です。

超長綿80平織軽量羽毛布団側(22,000円×2枚)+リフォーム加工賃クイーン→シングル1枚(20,900円)+新品用羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×1.2kg) 合計で112,900円(税込)が目安です。もちろん予算が許せば、2回リフォーム可能な品質のグースダウンで新品を作ることを推奨します。

C:ダブルサイズの掛ふとんと肌ふとんをシングル2枚に仕立てたい

結婚の時にダブルの掛・肌セットを購入したケースです。ダブル掛布団の羽毛量を1.8kg、肌布団の羽毛量を0.7kgとすると合計で2.5kg。洗浄除塵後で20%減の2.0kgとして、シングルの羽毛布団1.3kg入りを2枚作るには0.6kgの足し羽毛が必要です。

超長綿80平織軽量羽毛布団側(22,000円×2枚)+リフォーム加工賃 掛肌同時加工ダブル→シングル2枚(24,750円)+足し羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×0.6kg) 合計で92,750円(税込)が目安です。

ダブルサイズがデュエットタイプの場合

羽毛の中厚掛布団+肌布団のような、いわゆるデュエットタイプの場合は中厚掛布団の羽毛量は1.3kg程度のことが多く、中厚掛と肌掛合わせて、元の羽毛が2.0kgぐらいになります。この場合はB-1のケースで足し羽毛が0.6→1.0㎏必要になりますので、108,750円程度になります。

D:ダブルをクイーンサイズにしたい

ダブルサイズは190cm巾、シングルサイズの150cm巾からわずか40cm広いだけです。これでは二人がゆったり眠るには足りません。そこで二人使いの場合ダブルサイズはより広いクイーンサイズ(210cm巾)にした方がゆったりしますので、リフォームを機に広幅クィーンサイズへサイズ変更をおすすめしています。

この場合では、ダブルサイズからクイーンサイズへ約10%巾が広くなる分足し羽毛が余分に必要となります。

超長綿80平織軽量羽毛布団側(クイーン35,200円)+リフォーム加工賃ダブル→クィーン(18,700円)+足し羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×0.5kg) 合計で73,900円(税込)が目安です。

E:シングルのデュエットタイプを仕立て直したい

シングル掛布団1000g+肌布団400gのデュエットタイプのリフォームする場合、通常の厚さを1枚にするケースと、元のように中厚+肌で2枚合わせて使うタイプの両方のパターンがあります。2枚重ねにする場合はできるだけ軽い生地で仕立て直す必要があります。

E-1:通常の厚さの羽毛布団1枚にする場合

両方の羽毛布団を解体すると1400gで、洗浄除塵後に80%減で1120gとすると1300gに仕上げるには、約200gの足し羽毛が必要です。

超長綿80平織軽量羽毛布団側(22,000円)+リフォーム加工賃掛肌同時加工シングル→シングル(17,600円)+足し羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×0.2kg) 合計で47,600円(税込)が目安です。

E-2:中厚+肌の二枚合わせに仕立てる場合

超長綿80平織羽毛布団側(22,000円×2枚)+リフォーム加工賃掛肌同時加工シングル→シングル(17,600円)+ 足し羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×0.3kg) 合計で73,600円(税込)が目安です。

F:長めの超ロングサイズにしたい

シングルの場合の一般的なサイズは150×210cmです(この場合、羽毛を充填する前の側のサイズは155×220cmぐらいです)。長身でもう少し長くしたい場合は150×230cmにします(同様に側サイズは155×240cmぐらい)。

超長綿80平織羽毛布団側シングル超ロング(24,200円)+リフォーム加工賃シングルサイズ(13,200円)+ 足し羽毛 フランスピレネーホワイトダックダウン400dp(40,000円/kg×0.3kg) 合計で49,400円(税込)が目安です。

足し羽毛はダックかグースか

ダックダウン
グースダウン 実際にはダックダウンの倍大きい

今現在、世の中に出回っている羽毛布団は、多くがダック(家鴨)のダウンです。しかしながら、リフォームにお持込みされる羽毛布団はグース(鵞鳥)ダウンが多いのが現状です。現在はダックダウンでもダウンパワーが400dpと、一昔のグースダウンより嵩がでる羽毛が多いので、嵩的にはダックダウンの足し羽毛でも問題がありません。

一般的にダックダウンはグースダウンに比べると、未成熟ダウンやダウンファイバーが多めです。元のダウンが400dpクラス以上の品質で、次回のリフォームも十分にできる羽毛の場合は、足し羽毛にグースダウンを入れるのをおすすめします。

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どう違う?400dpのホワイトダック羽毛と410dpのホワイトグース羽毛 最近増えてきたハイパワーのホワイトダックダウン。確かにパワーはありますが、ダウンにばらつきがあり、同質のホワイトグースダウンに比べると、ダウンボールにならないダ...

やっかいなのは、表示ラベルにグースダウンという表示がしていても、現実にはダックダウンがずいぶん混ざっていたり、ネックフェザーと呼ばれる細くて側生地を突き抜けやすいものが多い場合は、そこまでこだわらなくてもいいでしょう。

実際には、羽毛の状態を見ながら判断させていただくことになります。眠りのプロショップSawadaの羽毛工房ダウンラボでは、洗浄から仕立てまでを一貫してプロの目で行ないます。外注に出しておまかせ、ではありません。安心してご相談ください。

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