約25年ご使用のダウナ羽毛布団、洗浄後の羽毛の量が異なるのは何故?

Aのダウナ羽毛布団
Bのダウナ羽毛布団
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元々、ダウナ羽毛布団は使い方やロットで羽毛の状態が異なる

25年ほどご使用なさったダウナ羽毛布団のリフォームを、兵庫県と東京都のお客様からそれぞれ承りました。

一方は襟元が汚れとともにすり切れている状況で、ガムテープで補修されています(Aとします)。もう一方は、年数相応のへたりはあるものの、側生地も比較的にきれいな状況です(Bとします)。

中の羽毛を比べてみると

Aから取りだした羽毛

1,060g 洗浄・分別・除塵後は 850g

Bから取りだした羽毛

1,060g 洗浄・分別・除塵後は 750g

Aは側生地がかなり汚れていたのに比例して、中の羽毛が汚れで球状になっています。一方、Bの方は球状になってはいませんが、小粒のダウンが散見され、ゴミもAよりは多い状態です。

解体後の羽毛量(解体前の総重量-解体後の側重量)はAもBも同じ1,060gでした。表示上は1,050gなので、ちゃんと量が入っています。(時々1,000gぐらいしか入っていないダウナもあります)

それぞれを洗浄・分別・除塵をおこなったところAは850g(ロス率19%)に対し、Bは750g(ロス率29%)と100gも差が出てしまいました

いままで数千枚リフォームしてきた経験からいいますと、ダウナのようなマザーグースクラスは10年リフォームで10%ロス、20年リフォームだと20%ロスぐらいになりますので、ある種妥当な結果といえるかもしれません。それでもBのロス率28%とというのは如何にも低い状態です。

今回の100gの差は、使い方よりは、元の羽毛の質の差が出たのではないかと推測しています。というのも、リフォーム前の羽毛布団の状態は、明らかにAの方が悪かったからです。

ダウナ羽毛布団のリフォームは10年で、早めに

ダウナは15年を超えると、羽毛の損傷が多く、リフォーム時のロスが大きくなる傾向があります。一方で10~12年でのリフォームはしっかりした状態で行えることがほとんどです。

中には20年以上経っても、パワーのあるケースもありましたが、中に入っている羽毛の品質のばらつきが多いように思われます。

ダウナ羽毛布団のリフォームは10年、ぎりぎり12年をめどに行なうことを、強くおすすめいたします。

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