羽毛布団、羽毛布団リフォーム6/1価格改定

大塚家具さんのダウナ(DAUNA)羽毛布団をリフォームするには

大塚家具さんのダウナ(DAUNA)の羽毛布団をリフォームしたいというお問合せが多いので、リフォームする上での注意事項とおすすめリフォームパックをご提案いたします。

目次

ダウナ(DAUNA)羽毛布団の特徴

ダウナ羽毛布団はヨーロッパでOEM製造されて、輸入されています。
そのため、日本の多くの羽毛布団とは違う部分があります。(大塚家具さんのWEBサイトより)

一方、眠りのプロショップSawadaのオリジナル羽毛布団は平織が多く、ダウナ羽毛布団と同じような特性を持っています。

生地が軽くて通気性が良い

日本では綿100%生地の場合、サテン(繻子)織りが圧倒的です。
サテン生地は、生地重量が110g~150g/㎡の生地が多いため、ダウナに使われている生地より重くなります。通気度も1~1.7cc程度とあまり高い通気性は得られません。(ポリエステル混よりはましです)

ヨーロッパは伝統的に平織生地が多く、68g/㎡~90g/㎡と軽くて通気性も4~7ccと国内規格よりも優れています。(日本国内規格は平織の場合で4cc以下) 羽毛の良さを活かすには、軽くて通気性の良い生地の方がいいのです。

ダウナの生地はドイツ・サンダース社のものという情報をいただきました。
打込みが295本であることから、サンダースのカタログを見ますと、PB(プライベートブランドの略?)という正式品番のないものが載っています。
縦81番手横90番手 打込み295本で 86g/㎡というスペックが載っています。状況からの推定ですが、この生地ではないかと考えられます。

サンダース社の平織羽毛布団用生地の一覧

キルティングはインターシーム マチ髙は11cmと大きい

ヨーロッパのメーカーに多い立体キルト用の縫製で、縫い目が内側に入って外に出ないような縫製になっています。縫い目からの吹き出しが少なくなります。

一方で通常の立体キルト仕上げですので、羽毛がマス目間を移動するリスクがあります。

マチ高は11cmです。ふっくらと仕上がる一方で、羽毛がへたってくるとマス目の空間が大きい分偏りやすくなるのが欠点です。
マチに使用している生地が薄いので、いままで、リフォームに持ち込まれたダウナ羽毛布団では、しばしばマチが破れたりほつれたりしているケースが散見されました。

ダウナの羽毛の質と量から考えますとマチ高は11cmよりは、7cm程度の方がバランスが良さそうです。

キルティングはシングルサイズで4×5が標準です。

羽毛は上級のマザーグースクラス

羽毛については、マザーグースと表示されています。ダウンパワーは不明ですが、マザーグースという表示がなされていること、かつて新品のダウナの仕立て直しをした経験からすると430~440dp程度と思われます。

羽毛の充てん量は現在では960g入りが標準ですが、リフォームに持ち込まれる羽毛布団は1,050g入りが多いです。日本の住環境の変化で羽毛の量を減らしたのか、羽毛の高騰のせいなのかは不明です。おそらく両方の事情があったのではないかと推測します。ただ、960g入りの場合、マチ高が高すぎて片寄りがでやすい構造です。

ちなみに私どもでダウナと同等のSB100生地に440dpの羽毛で布団を作る場合は、変形5×5キルト(後述)で950g入りで仕上げます。

ただ、今まで多くのダウナ羽毛布団のリフォームを行った経験からいいますと、ダウナはダウンファイバーと呼ばれる羽毛ゴミが比較的に多く、それが生地からの吹き出しにつながっています。生地の打込みが少なく通気性が良いためです。この吹き出しで困ってらっしゃる方も少なからずいらっしゃいます。

特に長く使ってへたっているダウナ羽毛布団は、損傷が多くダウンファイバーが増えます。13~15年以上でその傾向が強いため、ダウナ羽毛布団のリフォームは10年を目安に行なうのがベストでしょう。

生地は軽量の平織をおすすめ。一般的なサテン生地は風合いが落ちる

ダウナ羽毛布団をリフォームする際の側生地には少なくとも95g/㎡以下の重量の生地をおすすめします。元の生地が平織で85g/㎡ですから、軽い平織生地でのリフォームがおすすめです。

当店ですとSB100(85g/㎡)が最も近く、TE135G(90g/㎡)やSB80(94g/㎡)も許容範囲です。もちろんドイツ製のTE200(75g/㎡)も使えます。

ダウナ羽毛布団をサテン生地でリフォームすると風合いが大きく異なってしまい、仕上がりでがっかりすることになります。

生地が重くなることと、通気性が低くなり、ダウナの持つ軽さや通気性の良さ=快適性を大きく損ねてしまいます。

60番手サテン(135~140g/㎡)や80番手サテン(114g/㎡)はおすすめできません。サテンの場合は最低100番手(100g/㎡前後)の生地を使いましょう。SE1014(100/140番手サテン 101g/㎡)、AD200(120番手サテン94g/㎡)がいいでしょう。

ポリエステル混生地を使うと、軽く仕上がりますが、ダウナの生地に比べると通気性が1/5に落ちるので、蒸れやすくなります。元々のダウナとかけ離れてしまいますので、おすすめできません。

使う人の体質や住環境にあわせて、最適な仕上げの厚さを決める

暑がり向け、少し薄手の仕上げ

従来通りの厚み仕上げ

寒がり向け、厚手の仕上げ

従来と同じような厚さに仕上げる(普通仕上げ 変形5×5キルト)

ダウナは元々4×5キルトに仕上がっています(シングルサイズの場合)。同じ厚みに仕上げるには4×5でも良いのですが、当店は変形5×5キルトという中央部に縫い目が来ない当社のオリジナルキルトに仕上げます。

ダウナのシングルサイズ4×5キルトは中央部から熱が逃げやすい

ダウナ シングルサイズのキルティング4×5マス

ダウナ・シングルサイズの4×5キルトでは人の中央部に縫い目が来てしまい、熱が逃げやすいという欠点があります。

保温力も身体へのフィット性も良い変形5×5キルトをおすすめ

変形5×5キルトはその欠点を解消するために、1マスを1/2ずつにして両サイドに配した当店オリジナルのキルティングです。

身体の中央部に縫い目が来ないので保温性が上がり、さらに身体へのフィット感も良くなります。基本的に完全立体キルトをおすすめしています。完全立体キルトはマス目間での羽毛の移動がなく偏りません。

オリジナルの立体キルトのマチ高は11㎝ですが、マスごとに片寄りやすいので、当店ではバランスを考えて7㎝マチにしています。SB100生地の場合で1050~1100g入りで仕上げるのがベストです。

フィット性の良い変形5×5キルト

ダブルサイズの場合は5×5、クイーンサイズの場合は6×5マスなので、変更はありません。

少し薄めに仕上げる(中厚仕上げ 5×6キルト)

東京など、太平洋岸の大都市部のマンション、あるいは、昨今増えてきた高気密高断熱住宅、汗かき等暑がり(主に男性)の方は、マス目の数を増やして(シングルで5×6 30マス) 元々よりも少し薄めの中厚に仕上げる方が、より快適に過ごせます。逆に寒がりや冷え性の場合は上記の普通仕上げがいいでしょう。

SB100生地で中厚仕上げ用の5×6キルトの側でダウナのリフォームをする場合は900~950g(羽毛の状態による)の羽毛を充填するのがベストでしょう。

中厚でフィット性通気性の良い5×6キルト

睡眠環境と体質に合わせて、仕上げの厚さを変えた方が良いと思います。どうしたら良いかわからない場合は、普通仕上げが無難ですが、ご相談ください。

寒がりなので厚手に仕上げる(CON二層キルト)

保温性が低い従来の日本家屋であったり、寒がりの方はより保温力の高いCON二層キルトをご検討ください。ダウナの立体キルトのマチは11㎝ありますので、ふっくらとしていますが、マチ高が高いとマスの偏りが出やすくなります。二層構造にすると、厚さが均一になりますので、より保温力が上がります。

私どもは偏りやすい通常の二層キルト(3×4-4×5)ではなく、偏りの少ないCON二層キルト(3×5-4×6)にしています。さらに、中地も一般に多い通気性が良くないタフタ生地ではなく、通気性の良いメッシュ生地を使っていますので、蒸れ感も少なくなっています。SB100生地で1200~1250gを充填します。

CON二層キルトの場合は足し羽毛も1.5倍にして、ふっくら仕上がるようにしています。特に中央部には厚めに仕上げて、保温性とフィット性を両立させています。

リフォームする場合は、元の羽毛の量より少し増やします

ご使用年数にもよりますが、10数年使った羽毛はそれなりに消耗しています。洗って乾燥させたといっても、新品と同じパワーを得ることはできません。ですから、当店ではリフォームをする際は元の羽毛布団に入っていた量より、少し多めに入れて仕上げます

たとえば、シングルサイズは1,050g入りがほとんどですが、同じ厚みに仕上げる場合は1,100g入りにします。中厚にする場合は900~950gぐらいが妥当でしょう。(もちろん使用する生地によって、最適な羽毛の量は変わりますので、状況に合わせて、最適な羽毛量をおすすめします)

足し羽毛のグレードは元々のダウナの質と同じレベルを足します。私どもでいいますとHWG95(440dp)もしくは PWG93S(430dp)です。正直マザーグースPMG95(440dp)まではオーバースペックで必要ないと判断しております。というのも、元々の羽毛のレベルがマザーグースにしてはパワー不足と感じているからです。

羽毛の損傷が大きい場合は、足し羽毛をPWG93(410dp)にダウングレードして、その分羽毛の量を増やすことをおすすめする場合があります。

羽毛の片寄りが気になる場合は、完全立体キルトをおすすめします

ダウナはシングルサイズで4×5キルトで11cmマチです。使い方によっては羽毛がマス目間を移動して片寄るケースがあります。

マス目間の片寄りを防ぐには通常の立体キルトではなく、完全立体キルト加工をおすすめします。当店の場合ダウナ羽毛布団をリフォームされた70%以上の方が完全立体キルト加工をご希望されます。ダウナ用のリフォームパックは完全立体キルト仕様になっています。

通常立体キルト加工を、完全立体キルト仕様にする場合は+5,500円(税込)アップとなります。

迷ったら まず、ご相談下さい

ダウナ関連の記事をご一読いただくとわかりますが、同じダウナでも時期や使用状況等でずいぶんと状況が異なります。ただ、羽毛自体は元々しっかりしているものなので、リフォームができないということは、まずありません。

まず、ご相談ください、下記のリフォーム

現況の画像を送付ください 宛先は info3@sleep-natura.jp
おおよその見当を付けることができます。

私どもにお任せいただけるというのであれば、まずお手持ちのダウナ羽毛布団を私どもにご送付ください。段ボール箱に押し込んで
〒526-0052 滋賀県長浜市神前町9-11 眠りのプロショップSawada  0749-62-0057
こちらへご送付いただければ、到着後中身を確認して、ご提案申し上げます。

ダウナ羽毛布団リフォーム関連の情報

トップメニューからも移動できますが、こちらをごらんください

ダウナのおすすめリフォーム ドイツ製生地 TE200

TE200はドイツWeidmann社の110番手の平織生地で75g/㎡通気度5ccという上質の生地です。ダウナに使われている生地(85g/㎡)より軽量です。

足し羽毛は440dpのハンガリー産ホワイトグースで、ダウナと同等以上のパワーがある羽毛です。

TE200リフォームパック ハンガリーホワイトグースダウン440dp足し

二層以外はマス目間を羽毛が移動しない完全立体キルトです(通常立体キルトもできます)

サイズ 保温力 キルト 足し羽毛 足し羽毛量 価格(税込)

シングル
150×210cm

●●●○○ 5×6 完全 ハンガリー
ホワイトグース
ダウン95%
HWG95
440dp
150g 93,000円
●●●●○ 変形5×5 完全 200g 99,000円
●●●●● CON二層 300g 119,000円

ダブル
190×210cm

●●●○○ 6×6 完全 220g 130,000円
●●●●○ 5×5 完全 300g 139,000円
●●●●● CON二層 400g 159,000円

クィーン
210×210cm

●●●○○ 6×6 完全 250g 148,000円
●●●●○ 5×5 完全 350g 159,000円
●●●●● CON二層 450g 192,000円

セミシングル(135cm巾)・セミダブル(170cm巾)・キングサイズ(230cm巾)
その他に超ロングサイズ等ご希望のサイズも可能です

お手軽でほぼ同じように仕上がる オリジナル生地SB100(旧S9100)

SB100はインド超長綿を使った国産の当店オリジナル仕上げの生地です。

生地重量は85g/㎡とダウナと同等の平織り生地なので、同じような風合いで仕上げすることができます。
通気度は3.6ccとダウナの生地よりは低いので、羽毛の吹き出しを考えるとこちらの生地がおすすめです。

(リフォーム当初の風合いはS9100は100番手で打込み350本のために、ダウナより硬く感じます。なじめば問題ありません)

足し羽毛は430dpという他社ならマザーグースと呼ばれるクラスのポーランドホワイトグースダウンを足します。

なお旧S9100生地は在庫側限りとなりました。お安くお求めいただけますので、お問合せください。

SB100   リフォームパック ポーランドホワイトグースダウン430dp足し ダウナ用

二層以外はマス目間を羽毛が移動しない完全立体キルトです(通常立体キルトもできます)

サイズ 保温力 キルト 足し羽毛 足し羽毛量 価格(税込)

シングル
150×210cm

●●●○○ 5×6 完全 ポーランド
ホワイトグース
ダウン93%
PWG93
430dp
150g 74,900円
●●●●○ 変形5×5 完全 200g 79,900円
●●●●● CON二層 300g 95,900円

ダブル
190×210cm

●●●○○ 6×6 完全 220g 105,000円
●●●●○ 5×5 完全 300g 112,000円
●●●●● CON二層 400g 132,000円

クィーン
210×210cm

●●●○○ 6×6 完全 250g 125,000円
●●●●○ 5×5 完全 350g 136,000円
●●●●● CON二層 450g 149,000円

セミシングル(135cm巾)・セミダブル(170cm巾)・キングサイズ(230cm巾)
その他に超ロングサイズ等ご希望のサイズも可能です

ダウナの羽毛と同等レベルの足し羽毛をご希望の方は ハンガリーホワイトグースダウン95%(HWG95)440dpをお選び下さい。差額は100g当り2,200円です。シングルサイズの中厚は+3,300円、普通厚は+4,400円、厚めCON二層キルトは+6,600円となります。ご相談下さい。

ただご使用年数の経ったダウナは標準足し羽毛量で足らないケースもままあります。羽毛の質を上げた方がいいのか、羽毛の量を増やした方がいいかは羽毛の状況によって異なります。最適なおすすめを提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

実際にダウナをリフォームしてみました

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