同じようで、全く違う4×5キルトと変形5×5キルト

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羽毛掛布団のシングルサイズは、ほとんどが4×5キルト

市場に出回るさまざまな羽毛掛布団。

シングルサイズの場合は、ほとんどが横4マス、縦5マス、全部で20マスの4×5キルトです。

なぜか40年にわたって、このキルティングはほとんど変わりません。

ところが、このキルティングには大きなデメリットがあります。

4×5キルトでは、身体の中央に縫い目がきて、保温力が損なわれる

上の画像にあるように、4×5キルトでは縫い目が身体の中央に来てしまいます。立体キルト加工でマチがあるものの、保温をしなければならない身体の中央部が薄くなってしまい、そこから熱が逃げて保温力が低下してしまいます。

以前はこの欠点を改善するために3×5マスキルトなどもありましたが、ほとんどの側が中国で縫製されている現状を考えると、なぜか4×5キルトばかりになってしまっているのです。

蛇足的情報 日本製羽毛布団の現状

中国で縫製した側と、中国で洗浄した羽毛を日本に輸入して、日本で羽毛を充填すれば日本製になります。日本製といわれる羽毛布団の多くがこのパターンです。安さを優先するとこうなります。

眠りのプロショップSawada・羽毛工房ダウンラボの羽毛布団は側生地はヨーロッパ製もしくは日本製(日本で製織して日本で仕上げたもの、もしくは、他国で製織し日本で仕上げたもの Jquality基準になります)で、縫製は日本です。羽毛はヨーロッパで洗浄したもの、または、日本で洗浄したもののみを使っています。

変形5×5キルトにすると、欠点がなくなり、フィット性も向上する

そこで眠りのプロショップSawadaでは15年ほど前から、変形5×5というキルティングを採用しています。

これは4×5マスキルトの一列を半分にして、両側に足すという構造です。このキルティングを採用することにより

  • 身体の中央部にふくらみが来て保温性が向上する
  • 身体へのフィット感が向上する

というメリットが生まれました。

さらに、中央列には羽毛を少し多めに入れ、両側の1/2の部分を少なめにすることで、保温性とフィット性がさらに向上しました。

羽毛布団のマス目ごとの充填量

保温力とフィット性が向上して、しかも羽毛の量が少なくて済むので、価格が安くなる

上の図では変形5×5キルトのシングル羽毛布団に1000gの羽毛を充填して仕上げる場合の、各マス目ごとの充填量です。一般的に4×5マスの場合は1000gの場合だと1000÷20=50gずつ均等に入れることが多いようです。

変形5×5キルトの場合は、中央列を両脇2列より5~8%多めに入れ、さらに襟元(+足元)の列はへたりやすいために他の列よりも8~10%多めにしています。逆に両サイドは身体に巻き付けやすいように、少な目にしています。ベッドの場合は、両端が突っ張らないので布団が落ちにくくなります。

この方法だと、あくまで感覚的ですが4×5マスで1100g入れた場合と、ほぼ同じぐらいの保温性が得られます。つまり羽毛の量を少なくし、保温性が向上し、なおかつフィット性も改善するのです。

保温性が高いといわれる二層式キルティングの問題点

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