30年以上前にご購入 東京西川のアイダーダウン羽毛布団のリフォームです。
東京のお客さまからのご依頼で30年以上前にご購入されたアイダーダウンのリフォームを行いました。品番から見ると価格は80万円ですが、現在ではその2.5倍ぐらいしていますから、当時は安かったのです。側生地は綿100%サテン、当時としては最高クラスの品質のものだったと思われます。
現在では合併して西川となりましたが、元々は西川産業(東京西川)、西川リビング(大阪西川)、京都西川と3社に分かれています。昭和西川という会社もありますが、これは分家で別の会社です。
絡みがしっかり残っている良質のアイダーダウン
偽物も多いアイダーダウンですが、さすがに本家の東京西川。アイスランド産の本物のアイダーダウンが入っています。絡みもしっかり残っていて、この頃の東京西川の品質の安定感はピカ一です。旧西川3社でも一番しっかりしています。年数が経っているためかファイバーは多めですが、実際に洗って乾燥させるとしっかりと絡み合う良いダウンでした。
羽毛の量は1,100g入りでしたが、洗浄、乾燥、分別後の羽毛量は10%減って1,000g強。足し羽毛無しでそのまま充填しました。元々の側生地が100番手か200番手双糸ぐらいのサテン生地で880gと比較的に軽量な生地を使っています。昔はアイダーダウンにシルク生地を使うことが多かったのですが、そうすると持っても15年程度で生地が裂けてきます。
今回はドイツ製Weidmann社のTE270という超軽量生地で仕上げました。この生地は側重量が575gで、総重量で400g分ぐらい軽くなります。高齢の方がお使いになるということですので、できる限り軽い方が身体に負担が少ないのです。
ふんわり軽くよみがえりました
アイダーダウンは絡みが非常に強いので、羽毛用の計量器ではなく、一マスずつ計量しながら吹込みを行います。