エクセルヒューマンのシルク混羽毛布団のリフォーム
当社でも結構多いのがエクセルヒューマン(ExcelHuman)の羽毛布団リフォームです。表生地が絹50%綿50%のサテン、裏生地(肌側)は綿100%サテンです。キルティングは4×5マスがベースなんですが、襟元だけは後述のように特殊な2層構造になっています。
羽毛はホワイトグースでダウン95%、一般的にはマザーグースと呼ばれる440dpクラスの羽毛と思われます。実際に製造しているのはフランスベッドさんなので、側生地・縫製・羽毛ともしっかりとしたものが使われています。
景品で寄せて、プレハブ店舗で販売するという営業形態が特殊なので、実際には「えっ」と驚くような価格で販売されていますが、品質は確保されていますので、羽毛布団のリフォームは十分に可能です。
襟元の仕上げ方法は独特の二層構造
襟元は一見キルティングがないように見えます。
実はこのように、中にもう一つ袋が入っていて、襟元から羽毛が逃げないような工夫がなされています。ここまでしなくてもキルティングである程度工夫ができるはず、と思っていましたら、この袋の中には、同じホワイトグースダウンが入ったタイプ以外に、ここだけアイダーダウンを入れたバージョンがあることがわかりました。
アイダーダウンが襟元に入ったバージョンのリフォームは
アイダーダウンはできるだけ肌に近づけて使うのが良いので、この構造は、アイダーダウンの良さが活きるとはいいかねるのですが、おそらくは、オプションとして設定されていたのではないかと思います。
この場合、アイダーダウンとホワイトグースダウンを一緒に混ぜてリフォームすることはできるのですが、白無地の生地に入れると、アイダーダウンが斑に出てしまい、あまり見目が良くありません。アイダーダウンとホワイトグースダウンを混ぜてしまうと、アイダーダウンの良さは失われてしまいますので、この場合の対処の方法は2つあります
1.襟元のブロックにアイダーダウンを入れる方法・・・ただしアイダーダウンの足し羽毛が必要なのと、それだけ別に洗浄する必要があるので、コストアップになります。
2.アイダーダウンを使わずにリフォームする方法・・・この方法が一番安く仕上がります。混ざっても気にならないのであれば、アイダーダウンも一緒に洗浄除塵いたします。
中の羽毛は良質なホワイトグースダウンです
フランスベッドが作っているだけあって、ダウンボールもしっかりとした良い羽毛が入っています。というか、このお預りした羽毛布団の場合、元の総重量は2,626g、解体後の側重量は1,312gでしたので、1,314gが羽毛の量ということになります。正しい量が入っています。
比較的しっかりした羽毛が1.3kg(1,300g)も入っているので、1,100gは楽勝で残るだろう、足し羽毛は不要だろうと思われましたが、実際に洗浄除塵してみると1,030gと、元の80%ぐらいまで減ってしまいました。思ったよりもゴミが多かったようです。そのため、足し羽毛はほぼ同等クラスのPWG93S(430dpのポーランドグース)を70g足して1100gとしました。
おすすめの生地はSE1014もしくはSB100
当初のしっとりとした風合いをお求めでしたら、140/100サテンのSE1014がベストでしょう。軽さや通気性を重視するのであれば100番手平織のSB100がおすすめです。足し羽毛はリフォームパックの場合はPWG93(410dpのポーランドグース)が標準ですが、元の羽毛に合わせるのであればPWG93S(430dpのポーランドグース)へのアップグレードをおすすめします。
このお客様は軽さをお求めになりましたので、S9100生地の変形5×5キルトで1,100g仕上げです。リフォーム後の総重量は1,850g。元の総重量が2,600g以上あったので、30%も軽くなりました。ご高齢の方には、軽い羽毛布団の方が、身体への負担が少なくなります。
SE1014 リフォームパック ハンガリーホワイトグースダウン440dp足し
サイズ | 布団の厚み | 価格(税込) |
合掛け:5×6 | 57,200円 | |
中厚 :5×6 普通厚:変形5×5 | 79,900円 | |
厚手 :二層式CON | 101,000円 | |
合掛け:6×6 | 80,300円 | |
中厚 :6×6 普通厚:5×5 | 111,900円 | |
厚手 :二層式CON | 149,000円 | |
合掛け:7×6 | 91,300円 | |
中厚 :7×6 普通厚:6×5 | 130,000円 | |
厚手 :二層式CON | 162,000円 |