羽毛布団、羽毛布団リフォーム6/1価格改定

ダウナ羽毛ふとんは羽毛が吹き出しやすい?

大塚家具のダウナ羽毛ふとんは、生地から羽毛が吹き出すという話を聞きます。実際に当店でリフォームしたお客さまのダウナ羽毛ふとんを調べると、ダウンファイバーと呼ばれる羽毛のゴミが吹き出しているケースが少なからずありました。それが気になってリフォームをしたいというケースも結構あります。

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ヨーロッパ製の平織生地は通気性が高く吹き出し易い

ダウナに使われているスーパーソフトバティスト生地はSanders社のPB品番ではないかと推測しています。特別仕様の生地かもしれませんが、生地の重量や打込み(295本)から考えますと、これが最も近い製品と思われます。

サンダース社の平織羽毛布団用生地の一覧

日本の平織生地は通気度4.0cc以下が基準とされていますが、ヨーロッパでは5cc以上と通気性の高い生地が多いのです。これは羽毛を使っている歴史が長く、少々の吹き出しは気にならないのではないかと思われます。通気性が良ければ、羽毛の良さを活かせますが、一方でゴミの多い羽毛だと側生地からの吹き出しが出ます。

生地の打込みが甘い?

PB品番は81/90番手で打込みが295本、同クラスのFB135だと81/81番手で打込みが307本です。PBは打込み(経緯糸の本数=スレッドカウント)の甘さが気になります。本来だと細番手になれば打込みが増えなければなりませんが、逆に打込み本数が少なくなっています。この打込みが甘いゆえに、使用していてる内に吹き出しやすくなるのではないかと推測できます。

生地の通気度は仕上げロットによっても微妙に異なりますので、出やすいロットがあったりします。

意外にスモールフェザーとダウンファイバーが多いダウナの羽毛

先般、ほとんど未使用のダウナ羽毛ふとんをリフォームする機会に恵まれました。新品状態の羽毛を確認することができる良い機会です。ただ、未使用といっても20年前の品ですので、ダウン率等については当時の基準と現在では異なるかもしれません。

まず目に付くのはスモールフェザーが多いということです。ラージフェザーに近いものも含めてかなりあります。ダウン率表示95%ということですが、目視では90%が良いところかもしれません。ヨーロッパの表示ではダウン100%と表示されていても、実際にはダウン90%程度であることが多いので、20年前だと、今より基準が甘いのかもしれません。

ダウンファイバーもかなりあります。通常このクラスだと、取りだした後に、側生地に羽毛が残ることはあまりありません。カウフマン社の羽毛をリフォームする場合は、ファイバーが少ないためか、生地に残るのは非常に少ないのです。ところが、ダウナの場合、側生地に残りやすいネックフェザーに加えて、ダウンファイバーが結構生地に残っていました。これだけ残っているのであれば、生地の打ち込みの甘さを含めて考えると、羽毛の吹き出しが出やすい状態だと思われます。

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