羽毛布団、羽毛布団リフォーム6/1価格改定

イワタ羽毛布団δE-QM71-805のリフォーム

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イワタさんの羽毛布団のリフォームレポート

羽毛にかなりこだわった品づくりをしているイワタさんの羽毛布団のリフォームを依頼されました。δE-QM71-805という品番のハンガリー・シルバーグースダウンの羽毛布団です。品番や中身からみるとこちらの羽毛布団のようです。

ご使用年数が少ない比較的新しい羽毛布団です。中の羽毛はイワタさんのWEBカタログによるとハンドセレクトグースダウン95%(グレーグース)で、確かにダウンボールは大きくしっかりしています。ところが、羽毛布団自体の嵩が出ていません。上の画像で見るように、ふわっと膨らむには程遠い状態です。

羽毛布団を解体するーダウンボールは大きいが

ダウンボールの大きさはしっかりしていますが、ダウン95%がネット(正味)であるのかというと、グレー系の羽毛はスモールフェザーが目立ちやすいという不利な点を込みにしてもスモールフェザーが多く、正直???な印象でした。

重すぎるビアンコーレという生地

イワタの羽毛布団の特徴の一つに、ビアンコーレというダウンプルーフ加工をしていない綿100%の側生地を使っているというのがあります。ダウンプルーフをしていないので、透湿性に優れています。ただ、重いのです。今回は、解体後の側重量は1280gでした。

当店の羽毛ふとん側の場合、S9100(生地重量85g/㎡)は750g、SB8080(同94g/㎡)は830g、WS8800(80サテン 114g/㎡)は960gと基本的には1000g以下(シングルロングサイズの場合)を推奨しています。リフォーム用の一番廉価なTF54(50/40ツイル 137g/㎡)でも1200gです。今回のビアンコーレは1280gとTF54よりさらに重い側生地でした。

いくら、ダウンプルーフ加工がなされていないといっても、これだけ重量があると羽毛が膨らむのを抑えてしまいます。生地が重いため、ふわっと膨らまないのです。厚手の生地は暖まるのに時間がかかり、乾燥にも時間がかかります。ダウンプルーフをしていないとはいえ、これではデメリットの方が多いといわざるを得ません。

羽毛布団の作り方のポリシーなのでしょうが、高通気度・軽量の生地をベストとする当社にとっては「あんな重い生地はありえんわ」というのが正直な感想です。

羽毛をリフレッシュ(洗浄・乾燥・選別・除塵)する

羽毛を洗って、乾燥させ、選別して除塵します。ダウンボールが大きいのが特徴で、この点は評価できます。

足し羽毛をして、S9100軽量生地で仕立て直し

リフレッシュ後の羽毛は約700g。元が800gなので約12%ほどが減りました。430dpのポーランドグースを150g足して850gにします。側生地はS9100の5×6マス完全立体キルトで仕上げました。

元の羽毛布団の重量が2046gありましたが、仕上がった羽毛布団は側生地の分が軽量化され、約1600gと20%軽量になりました。嵩も倍近いふっくらした仕上りになっています。

重い羽毛布団は軽い生地でリフォームしよう

イワタさんには悪いのですが、ビアンコーレのような重い生地を良しとする考え方には賛成できません。手ごろなSB8080生地でも830gとかなり軽量です。重いと感じている羽毛布団は、軽い生地でリフォームすることによって、ふっくらと、リフォーム以前より通気性も保温性も改善されるのです。

軽いといって、ポリエステル混の生地は通気性が悪いものが多いので、これはおすすめしかねます。

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