中厚の掛布団と肌布団をホックで合わせた、オールシーズンタイプの羽毛布団があります。あるいは、ご結婚の際に購入された羽毛の組布団には、掛布団と同柄で肌掛け布団が揃って要るタイプもあります。これはどのようにリフォームすればいいでしょうか？
掛布団と肌布団を同時にリフォームすることでコストを下げる
通常当店のリフォームでは1枚ずつ羽毛を解体して洗浄します。つまり、厚手の掛布団も、薄い肌布団も同じ手間がかかってしまします。別々に加工をすると、掛布団も肌布団もリフォーム代金に大きな差がでません。
そこで、掛布団と肌布団を一緒に解体して洗うことにより、手間を減らしてコストを下げることができます。
具体的には、シングルの羽毛掛布団1枚のリフォーム加工賃（解体－洗浄－除塵－仕上げ）は13,200円（以下税込価格）ですが、掛布団と肌布団を一体で行う場合は16,500円ですみます。つまり、別々に13,200円2枚分＝26,400円より非常に安くて済みます。
なお、同時加工できるのは掛・肌の合計が原則として2kgまでです。それ以上の場合は別々での加工を行います。
側生地は100g/㎡以下の軽量綿100％の生地にしないと重くなる
かつては60番手サテン（136g/㎡）など重い生地がしばしば使われましたが、2枚重ねると重量がかなりになります。重ねることで通気性が落ちるので、蒸れやすくなる欠点もあります。ポリエステル混生地は軽いものの、通気性が非常に悪いのでおすすめではありません。
当店オリジナルのSB8080（80番手平織 通気度2.6cc 94g/㎡）や S9100（100番手平織 通気度3.2cc 85g/㎡）であれば、重ねても軽く使えます。
リフォーム加工のおおよその目安の金額は
SB8080 通気性の良い軽量80番手平織綿生地の場合
掛布団側、肌布団側 各22,000円×2枚＝44,000円
リフォーム加工 掛肌同時加工 16,500円
足し羽毛 フランスホワイトダウン90％ 400dp 200～300g 7,000～10,500円
合計で 67,500円～71,000円（税込）
S9100 通気性の非常に良い超軽量100番手平織綿生地の場合
掛布団側、肌布団側 各35,200円×2枚＝70,400円
リフォーム加工 掛肌同時加工 16,500円
足し羽毛 ポーランドホワイトグースダウン93％ 410dp 200～300g 15,400～23,100円
合計で 102,300円～110,000円（税込）
S9100は通気度が非常に良いので、かつてのポーランドハンドピックホワイトグースなどの良質な羽毛にはおすすめですが、ダックダウンのようにゴミが多い原料はおすすめできませんので、ご相談ください。
足し羽毛は、羽毛の状況や掛布団の仕上げをどれぐらいにしたいかで変わってきます。中厚＋肌であれば200gが目安です。
ホックを付けるかどうか
ホックを付けると安定しますが、単体で使うときにホックが気になったりしますので、当店ではホックを付けずに、カバーの8ヶ所のひもで2枚を固定するようにすることをおすすめしています。ホック付きも出来ますのでご相談ください。
なお、肌布団加工は掛布団より少し時間がかかりますので、3～4週間の加工期間を見込んでください。