

中央部のマスはかなりパンパンに入っている
ダウナ羽毛布団を高級サテン生地でリフォームしてみたが・・・暑苦しい
「昨年、ダウナの冬用羽毛布団をリフォームに出したのですが、よくわからないまま、側生地をサテン120にしてリフォームしたところ少し暑苦しさを感じていました。」とお客様のご相談。大手の昭和西川さんでなされたそうです。
「解体後の羽毛重量が1050g、洗浄後の羽毛重量が980g、足し羽毛重量が200g という記録が残っていました。」とのこと。羽毛布団を実際にお預かりしてみると、ダウナ羽毛布団が4×5マスキルティングに対して、5×6マスです。記録通りだとしますと、120番手サテンの5×6マスキルトにダウンパワー430~440クラスの羽毛が1180g入っていることになります。
暑苦しさの理由① サテン織生地は通期度が良くない
一般にサテン生地は、平織生地に比べて通気性が悪いのです。これは、日本国内の規格が洗濯後に通気度を4cc以下にすることになっているためです。
サテン生地は洗うと、経糸と緯糸の組織が崩れやすいのです。例えばE6060 60番手サテンの場合、通常で1.3cc、洗濯後は3.7ccとなってしまいます。一方平織は縦横の組織が安定しています。例えば当店オリジナルSB100生地の場合、通気度は3.6cc 経糸180本・緯糸170本の打込みですから、洗っても通期度変化は15~20%程度で抑えられています。
比較的通気度の高いヨーロッパ製でも同様です。ドイツWeidmann社のAD200サテン生地(経糸緯糸とも120番手サテン)でも通気度は1.5ccです。私どもの国産100/140番手サテン生地は1.1ccしかありません。
一方、ダウナに使われているドイツSanders社の生地は、推定で通気度が5ccぐらいあり、一般的なサテン生地と比べると3~4倍通気度が違います。この通気性の良さがダウナの快適さの要因なので、サテン生地を使うと、どうしても蒸れた感じが強くなります。汗かきのかたは特に顕著でしょう。
暑苦しさの理由② 羽毛の量を入れすぎ
このケースでは、5×6マスキルトに1180gもの羽毛を入れていました。このクラスだと多くて1000gで十分です。実際に中央部は多めに入っていたので、ポンポンでした。これでは、空気の入れ替えが十分にできません。
つまり「過ぎたるは猶及ばざるが如し」 多く入れたら暖かいということではないのです。
ダウナ羽毛布団のリフォームをする際は、生地の種類とキルティングに要注意
一般の羽毛布団リフォームは足し羽毛の量を含めて画一的に行うことがほとんどです。お使いになっている方の体質や住環境に合わせて、足し羽毛や仕上げの厚さを変えるという事はほとんど行っていません。
このケースでは最高級のリフォームプランであるはずなのに、画一的なそのことが仇になってしまいました。
ダウナ羽毛布団の快適な使い心地を活かすには、側生地の選択(綿100%で平織必須)、キルティング(ふっくら目か、都市部なら少し薄目か) そのあたりを十分にご相談になってください。



